第29回 日本受精着床学会に参加しました。

第29回 日本受精着床学会に参加しました。

医師の船曳美也子です。

第29回 日本受精着床学会に参加しました。

今回は当院から4題の発表を行ったほか、講演やシンポジウムにも参加しました。
やはり、大学の基礎系の先生方の発表は内容も濃く、新鮮な意見をきけました。

たとえば、未成熟卵を採卵し行う体外成熟培養(以下IVMとします。)主な適応は多のう胞性卵巣で、なかなか普通サイズまで卵胞がそだたない方に、卵胞計が小さい(つまり、卵子が未熟な)うちに採卵し、体外培養でそだてます。
当院でも行っており体外培養でうまれたお子様もすでにいらっしゃいます。

ですが、一般的に、ふつうの体外受精(IVF)よりIVMのほうが妊娠率が低いのが問題とされています。
ところが、農学部で動物生殖を研究されている先生方によると、未成熟卵を体外成熟させることで、えられる卵子は今後の研究により、IVFよりも質が安定した卵子をえられる可能性があるはず、とのこと。

いかにして質のいい(妊娠力のある)卵子をえることができるか。
日々研究と努力をかさねようと改めておもいました。