医局カンファレンスです。
先月の欧州ヒト生殖胚学会(ESHRE)でも盛んに取り上げられていたようですが(7月10日付の中村理事長のブログ記事)、子宮内膜生検による局所の損傷が反復着床不全の患者さんに対して有効な治療法であることが、当院での研究でも明らかになりました。
内膜損傷を行い次の周期に胚移植した場合、何もせずに胚移植に進んだ周期に比べて、臨床妊娠率、継続妊娠率ともに約3倍高いことが分かりました。
これまでの報告との違いは、1回の損傷だけでも十分有効だという結果が出たことで、患者さんの負担軽減が期待できます。また、損傷による重大な合併症は認めませんでした。
国内からはこれが始めての報告です。査読付き国際専門誌に近日発表予定です。
反復着床不全の患者さんに自信をもってお勧めしていきたいと思います。