培養士の高野です。
8月8、9日に大分の別府で開催された日本受精着床学会に参加してきました。
本学会では、基礎から臨床に至るまで幅広い内容の発表が行われていました。
基礎的なところでは、工学的技術を用いて卵巣全体の3Dイメージをみることができるというとても興味深い発表がありました。
そのシステムを用いることで卵胞の位置はもちろん、その卵胞に卵が入っているかどうかまでわかるという発表でした。
現在は経腟超音波で行われている卵胞チェックが、いつの日かお腹に超音波を当てるだけで行える日が来るかもしれません。
また、臨床的なところではラボ業務のトラブルシューティングに関する発表を聞いてきました。
もちろん、患者様の大切な卵をお預かりしている培養室でミスはあってはならないのですが、もし万が一ミスがあった場合にどのように行動すべきかなどの発表でした。
その発表の中で、卵の凍結過程で起きたミスは何が原因で起きたかという検証実験が行われていました。
しかし、実験の結果として出てきた改善点は当院では当たり前に必ずやっているプロセスであり、私としてはそのプロセスをやっていなかったことに驚きました。
そして、それと同時に、当院の培養室における卵のチェック体制が徹底されているのだと感じました。