国際学会IFFS/JSRMに参加しました

国際学会IFFS/JSRMに参加しました

培養士の佐治です。

横浜で開催された国際学会IFFS/JSRMに参加しました。
日本生殖医学会(JSRM)は60周年ということでこれまでの生殖医療を振り返る記念講演や、最先端の研究発表など盛りだくさんな内容となっていました。

先日のブログでミトコンドリア移植について書かれていましたが、ミトコンドリアは老化に伴う卵子の質の低下に関与していることが知られています。

生殖補助医療において卵子の質は重要な因子であり、多くの研究者が卵子の若返りや質の向上に取り組んでいます。

先の学会でも老化に関与するSirtuinに注目し、加齢ウシ由来の卵子を使った興味深い研究が発表されていました。
卵子をSIRT1の活性化剤で成熟させるとミトコンドリアの合成が促進され、卵子の質が改善したというもの。晩婚化が進む近年、卵子の若返りや質の改善は生殖補助医療の未来において重要であり、ヒトへの応用が期待される内容となっていました。

学会に参加すると、生殖補助医療はまだまだ発展途上の領域がたくさんあり、これからも日々進歩していくと実感させられます。そして、我々培養士もその一端を担っていかなければならないと思っています。