先日、第35回アンドロロジー学会に参加してきました。
アンドロロジー学会は男性学の学会で、精子、精巣、前立腺、ED等について、基礎医学から、臨床にいたるまで幅広く発表議論をしていく学会です。
一般に性別の医療としては男性学に対して、女性医学があります。
女性医学については、思春期、不妊、出産、更年期などどの年齢においても、多くの発表や研究がなされています。それに比べ男性学については、遅れをとっているという発言がありました。
その中で、精子については、悪性腫瘍患者に対して、精子凍結を進めることもがん対策のひとつであるとの発表がありました。若年悪性腫瘍の患者では、精巣腫瘍や血液疾患での精子凍結の希望が多くあるとのことでした。それ以外は、前立腺癌での精子凍結の希望が多いとのことでした。
泌尿器科領域の疾患である、前立腺や精巣腫瘍では泌尿器科医が治療に関わっているため、悪性腫瘍の治療の際に精子凍結の話が出来ているようでした。血液疾患については、化学治療を急ぐため、緊急で精子凍結の依頼があるとのことでした。
当院では、卵子凍結と同様に精子凍結も行っています。
急ぎで精子凍結を希望する場合は、男性不妊外来の日でなくとも、予約を取っていただければ対応可能です。
これから、治療で抗腫瘍薬を使われる予定がある方は、相談していただければ積極的に対応いたします。