不育症の検査

不育症の検査

医師の林輝美です。

不育症の検査についてですが、いくつかの検査や治療がこれまでに浮上してきては、消えていったりしてきました。

医療機関によって熱心にやっているところもありますね。
最近の研究班の報告では、プロテインS、抗PE抗体については、検査を推奨しているが積極的な治療は必要ないのでは、といった見解を示しています。

流産の原因が毎回異なっていると、提案した治療方針は無効だったようになりますし、「原因は不明」として何も治療方針を示さない場合は、患者さんも納得しにくく、次の妊娠へトライする勇気を持てなくなります。

「原因不明」で終わってしまうよりは、「次の妊娠を万全で迎え入れるために、ある程度の治療をしておきたい」のは、患者さんも我々も同じ気持ちです。

今もまだ不育症の研究は発展途上ともいえるのですが、シンプルに考えてみましょう。
「次の妊娠も中断させるという明らかな原因は確かにないだろうね」という確認検査です。

悲観的な「原因不明」ではなく、「異常なし」という結果を出して前に進みたいですね。