オーク会検査部です。
良い精子を増やすには生活習慣の改善が有効と言われており、具体的には、有酸素運動を増やす、十分な睡眠をとる、禁煙、食生活に注意する、ストレスを溜めない、などが挙げられます。一般的に体に良い生活習慣は精子にも良いようです。
生活習慣は、気を付けようとは思ってもそう簡単に変えられるものではないですが(特に、ストレスは溜めるなと言われても…)、この中では、食生活の改善が比較的とりかかりやすいでしょうか?
食生活については、トランス脂肪酸(マーガリン、ショートニング、それらを多く含む加工食品)やカフェインの取り過ぎを避けて、ビタミンやベータカロチン、ミネラル(野菜や果物、肉・魚介類、海藻類)を積極的に摂取すると良いと言われています。
特に、ミネラルのうち亜鉛は精液所見(精液量、運動率、正常形態精子の割合)が改善する、ビタミン(B群、葉酸、C、E)は、精子数を増やし、精子の運動性を高め、精子DNAの損傷を減らすという報告があります。
世の中には精子の改善に関心を持つ男性が増えているのか、イギリスのタブロイド紙に「クレソンを食べると精子数が改善する」という記事が載っていました(Daily Mirror :Eating watercress boosts sperm count, EXPRESS: Sperm levels: Watercress is natural remedy to boost low counts.)。記事によると、西洋人男性の精子数は過去40年間でストレスによって半減したという事実が明らかになっており、クレソンはストレスレベルを下げることが分かっているので、科学者たちは男性にクレソンの摂取量を増やすことを推奨しているとのことです。また、ヨーロッパではクレソンは、精子数減少に対する自然療法という位置づけだそうです。
クレソンは、栄養素のなかでも特に健康に重要とされる17種類(カリウム・繊維・たんぱく質・カルシウム・鉄・チアミン・リボフラビン・ナイアシン・葉酸・亜鉛・およびビタミンA、B6、B12、C、D、E、K)を豊富に含むことから、スーパーフードとも呼ばれています。なるほど、精子数や精子の質を改善するという栄養素がしっかり含まれています。
日本では、クレソンは野菜というよりもハーブという扱いで、大量に売っているのはあまり見かけないですが、積極的に摂りたいですね。
栽培はわりと簡単で、肉料理のつけ合わせなどの1本を残しておいて水に挿しておくだけでも育ちますし、土に植えるとすごい勢いで増えるので、興味のある方は試してみてください。