7月15日から7月16日まで神戸で日本受精着床学会があり、参加してきました。今日のコロナのことを考えると、オンラインの参加でもよかったのですが、会場に行くと集中力も高まり、発表内容をより深く理解できるような気がしました。会場には、思った以上に他の先生方も来場されており、着床前診断のシンポジウムには多くの先生が会場で参加されていました。
そのほか、学会では精子の講演等もあり。そちらを中心に会場を回っていました。
受精、胚の分割に関しては、もともと、卵子の質の問題が取り上げられていましたが、最近は精子の質のほうも問題になっています。精子の質を確認する検査としては、一般精液検査のほかに、精子の遺伝子の断片化を確認する精子DNA断片化指数(DNA fragmentation index DFI)、 個々の精子の成熟を確認するヒアルロン酸選別などがあります。
DFIについては通常7~30%位の断片化率なのですが、50%を超えてくるとなかなか、妊娠できないようです。精子自体は、自動運動することにより卵子のところまで移動しますが、軽くないと移動できないため、染色体が、精子の頭部にほぼむき出しになるような状態であるために、体の中の活性酸素等のよくない影響を受けて、徐々に断片化するとも思われます。
それを防ぐためには、まずは、規則正しい生活やビタミンを多くとるような生活を心がけることが大切です。