こんにちは。医師の田口です。
今回科学論文の査読の依頼があり、行いましたので、ご報告します。最近では全てがメールのやり取りで完結するので、便利になりました。査読依頼が来たということは、一応、自身の論文投稿や発表が評価されたということで、内心とても喜んでいます。
科学論文の審査をするには新たな専門知識に対して、最もタイムリーかつ正確な情報を持ち、論文の内容を判断する能力を持つ者である必要があります。各専門誌の編集部の方々は投稿されてきた論文に対して、誰に審査をまかせるかにつき、心を砕いていらっしゃいます。
今回、私が査読審査を任されたのは、下記の論文でした。
Zhu Na, Yang Xu Yan, Liu Qiao, Chen Ya Hui, Wang Xiao Lan, Li Huan Huan, Hong Gao (2022). “Iron triangle” of regulating the uterine microecology: Endometrial microbiota, immunity and endometrium .
Front Immunol. 13:928475. doi: 10.3389/fimmu.2022.928475
この総説論文が掲載されているFrontiers in Immunologyという専門誌は免疫学分野の中でも評価が高く、このジャーナルに論文が掲載されると大学のＨＰで下記のように宣伝されるほどです。
京都大学医学部：http://www.rheum.kuhp.kyoto-u.ac.jp/information/ma_accept_frontiers_2021.html
東京大学医科学研究所：「Frontiers in Immunologyに総説が掲載されました。（2021．1.14）Non-epithelial thymic stromal cells: Unsung heroes in thymus organogenesis and T cell development.」詳細はこちらです。
通常、論文の査読者の名前や所属は非公表なのですが、今回は公表されるということもあり、注意深く取り組ませていただきました。その結果、つい最近になって審査させていただいた論文が公表されたのですが、上記の論文の下の方に下記のように審査者（査読者）として、私の名前が載っています。
Reviewed by:Sagiri Taguchi, Oak Clinic IVF Center, Japan
Paola Villa, Università Cattolica del Sacro Cuore, Italy
ちなみに、もう1方の査読者は国際的にも高名な先生です。「その方と肩を並べて審査してたなんて…」と、大変恐縮しております。
なお、掲載論文は世界中で、たくさんの専門家（医師、科学者）が読んでいるようです(http://loop-impact.frontiersin.org/impact/article/928475#demographicsをクリックして、その後、一番右の上部にあるdemographicsをクリックすると今、世界中のどの地域の研究者が、この論文を見ているかが瞬時にわかります）。
いずれにせよ、これからも臨床はもちろん、研究活動にも、より一層、注力していくつもりです。
