不育症から学べ:第69回生殖医学会参加報告

不育症から学べ:第69回生殖医学会参加報告

2024年11月14日と15日、名古屋で開催された「日本生殖医学会」に出席しました。今年の学会テーマは「不育症から学べ」。不育症について考える貴重な機会となりました。

今回の学会が名古屋で行われた理由の一つは、学会長が名古屋市立大学の杉浦真弓教授であったからです。杉浦教授は、不育症の日本における第一人者とも言える存在です。その専門性と献身的な研究が、今回のテーマ設定に大きく影響したのだと感じました。


不育症への考え方の変化

正直なところ、以前は「胚が良くなかっただけでは?」と不育症に対して深く考えたことがありませんでした。しかし、生殖医療に携わる中で、貴重な胚の着床を妨げる可能性のある要因は可能な限り排除しなければならない、という考え方に変わりました。この変化は、医療提供者として非常に重要な気づきだったと思います。

新たな検査方法の導入

今回の学会では、さまざまな治療法や検査方法が紹介されました。その中で特に印象的だったのが、ネオセルフ抗体に関する話題です。この新たな原因検索の方法は、今後の不育症治療において重要な手段となる可能性を秘めています。当院でも、さっそく検査の一つとして取り入れることを決定しました。

不育症の未来への期待

不育症の解明がさらに進むことで、流産などの悲しい結果を減らし、多くの方々に安心を届けられる未来が来ることを願っています。そのためにも、医療の現場では常に新しい知識と技術を取り入れ、患者さんにとって最善の治療を提供していきたいと思います。


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