不妊と食事療法…その1

不妊と食事療法…その1

医局カンファレンスです。

現在の生活は本当に便利になり、日常的な負担も減少しています。
交通機関の発達、家では電気・ガス製品の普及など、快適な生活にはなくてはならないものが沢山あります。

しかし、そのような生活の変化は本当に体にいいものばかりなのでしょうか。多くの方が感じておられるように、自動車で移動して運動のためにマラソン…気分転換にはいいかもしれませんが、どこか不自然なようにも思えます。

不妊症のときの体質は、冷え症の体質と類似しています。すでに知っているという方も多く、少し厚めの靴下を穿いて、入浴はしっかりしよう、などなど、実践されています。

食事はどうでしょうか。

冷蔵庫のおかげでいつでも冷たいものが飲める、食べられる。冬にこたつに入りながらアイスクリームを食べる、入浴の後のビール、とっても美味しい。
しかし、満足感とは違って体を内側から冷やしてしまっているのです。
やはり、温かいものを食べたり、飲んだりするほうが冷え症にはいいのです。
冷たいものは、少し我慢してたまにとることにしてはいかがでしょうか。きっと“最高!!”になるのでは?

漢方医学に”医食同源”という言葉があります。食事は、薬と同じぐらい大切という意味です。

“和食”は平成25年12月にユネスコ無形文化遺産に登録され、世界から注目されています。
年中行事や儀礼との結びつきは、季節、伝統を感じさせてくれますし、そのバランスはすばらしいものです。さらにそれだけではなく、干物・発酵食品といった加工の知恵には驚くものがあります。体を冷やす食物でも加工により、変化するのです。

では、どんな食品が体を冷やしてしまうのでしょうか。
まず視覚では、白から青み、緑、紫がかったものが上げられます。味覚では、甘み(砂糖)、辛味、酸味です。
また、夏の野菜、南国で採れる食物が、あげられます。

大根は体を冷やしやすいとされていますが、加工の知恵で切干大根となります。
なにかいいレシピはないかと探していると、冷え性にいいレシピとして‘切り干し大根とひき肉の炒め煮’が紹介されていました。なすや大根、白菜をぬか漬けにするのもいいようです。

食事は毎日のことなので、メニューを考えるのは大変なことです。

これからさらに寒い季節になります。
こんなとき冬の日本食を取り入れてみるのは、いかがでしょうか。