医師の船曳美也子です。
メンバーになっている女医の会が応援している関係で、映画『ジーン・ワルツ』の試写会に呼ばれて、行ってきました。
宣伝用の写真撮影とともに、主役の菅野美穂さんと女医の対談が企画されていたので、生殖医療技術について、どう感じられたか聞いてみたかったのですが、「子どもは何人欲しいですか」などの質問などで終わってしまいました。
菅野美穂さんが、「妊娠って簡単にできるものと思っていましたが、今回の撮影を通して、そうじゃないんだ、命の誕生は奇跡の連続なんだ、ということがわかりました。」とおっしゃっていたのは印象的でしたが、その奇跡と技術についての踏み込んだ感想をお聞きする場はありませんでした。
もちろん、単純にエンターテイメントとして楽しんでもらうための宣伝だから仕方ないのですが、上質なエンターテイメントが社会問題を見事に描いていることも多く、『ジーン・ワルツ』は、まさにそのような作品です。
自分が不妊治療を専門としているからそう思うだけかもしれませんが、人気女優主演のミステリーというだけではなく、もっと別の切り口からも、多くの方々に知ってもらい、観てもらいたい映画だと思いました。