こんにちは、培養士の高野です。
先日、イタリアのボローニャで開催されたワークショップに行ってきました。今回参加したワークショップは、胚盤胞腔内の液を着床前診断に用いるという新しい技術で、液の採取から診断後のデータの解析まで一連の流れを学んできました。
一般的に多く行われている着床前診断では、分割期の割球や胚盤胞期の栄養外胚葉が用いられています。
もちろん胚への安全を第一に行われてはいますが、細胞の生検には熟練の高度な技術が必要になります。
一方、胚盤胞腔内液の採取は比較的簡便で細胞の生検に比べて侵襲性も低くなります。
ご存知の方も多いかと思いますが、日本では着床前診断の適応がかなり限定的な為、広く行われてはいません。
しかし、世界では新しい技術が次々と出てきているのが現状です。今後、世界的に胚盤胞腔内液を用いた着床前診断がメジャーになるのか、このまま栄養外胚葉が用いられていくのかはまだわかりかねますが、諸外国同様に日本での着床前診断が広く行われるようになった際に、当院でもどちらの技術も持ち合わせ対応できる状態にしています。
オーク会では着床前診断に限らず、今後生殖医療への応用が期待される様々な技術や情報を常にキャッチし、応用が可能になった際にはいつでも使える状態にしています。
今回のワークショップの際に主催者や参加者で夕食を食べに行く機会がありました。
夕食会の参加者で今回のプログラムにサインをし合ったのですが、英語での達筆なサインが出来ない為、私は漢字で名前を書きました。
すると、参加者から思いがけず絶賛され、ここにも書いてくれ、この言葉を書いてくれ等リクエストをもらい、漢字の美しさを逆に教えてもらいました。
また、本院が大阪にあるという話をしたらそこでも一盛り上がりありました。
話を聞いてみるとイタリアで有名な空手がテーマのドラマがあり、その空手の先生が大阪から来たということらしいです。
日本=忍者、侍はまだまだ健在なのかもしれません。