こんにちは、培養士の高野です。
前回の今日の卵で卵丘卵子複合体(COC)のご紹介をしましたが、今回はCOCの卵丘細胞を剥がした(裸化)卵をご紹介します。裸化を行うと卵子の成熟が確認できます。
成熟卵はMⅡ卵と呼ばれる状態で、卵子と透明帯の間に極体という小さな細胞が出ています。この極体の有無で成熟の判断を行ないます。

極体が出ていない未成熟卵には2段階あり、GV卵、MⅠ卵と分類します。
GV卵は卵子の中に大きな核が見える状態で、この卵核胞が崩壊すると次の段階に進みます。

MⅠ卵はGV卵のような核は卵子内には確認できず、極体も放出されていない状態です。MⅡ卵になる手前の状態になります。

このように3段階に分けて成熟の有無を確認したうえで、顕微授精や卵子凍結を行っていきます。