第32回日本受精着床学会総会・学術講演会

第32回日本受精着床学会総会・学術講演会

培養士の高野です。

7月31日~8月1日に東京で開催された第32回日本受精着床学会総会・学術講演会に参加してきました。

今回の学会では、宇宙ステーションで保管したフリーズドライのマウス精子を用いて産仔が得られたという発表や、義理の父からの精子提供におけるARTについての発表などがあり、皆様もテレビ、新聞等で目にされたのではないかという発表が多くありました。

当院からも演題を発表しており、私は『卵子凍結とその後のTESE-ICSIにより妊娠に至ったCryptozoospermiaの症例』について発表してきました。

発表後多くの質問を頂いたのですが、その中でも考えさせられたのは「卵子と精子のどちらを優先し、どちらに重きを置くのか?」という質問でした。

産まれてから減る一方の卵子に対して、精子は日々つくられていくことや、1度の採卵で採れる卵の数と1度の射精で得られる精子の数を比較すると、どうしても卵子に重きを置いてしまいがちなのではないかと、この質問を受けて感じました。
しかし、1個の卵子に1個の精子が受精するのですからどちらか一方が1番でどちらかが2番という事はないのではないかと私は思いました。

もちろん当院の培養士は全員、患者様の卵子、精子どちらも大切に慎重に扱っておりますので安心して預けていただければと思っております。