理事長の中村嘉孝です。
現在、発売中の『女性セブン』にモデルの梨花さんの出産について記事が載っており、当院の船曳医師が取材を受け、コメントを寄せています。
なんでも、大量出血で意識を失い、心臓マッサージまで行われたとか。
大変な出産でしたね。無事、母子とも無事に退院されたそうで、なによりです。
おめでとうございます。
梨花さんは38才での初産でしたが、不妊治療の世界では、もっと高い年令での初産が多くあります。年令が高くなると産道が硬くなったりして、どうしても難産の確率が高くなります。もちろん、帝王切開で出産したりするのですが、それでも子宮の収縮が悪かったり、色々な危険性が高くなります。
ですので、卵子の問題だけではなく、出産時のリスクの点からも、少しでも早く妊娠する方が、母子の健康を守ることができます。体外受精へのステップ・アップをためらっておられる患者様には、時々、強引に聞こえるかもしれませんが、医師が「もう、体外受精にしましょう」というのはこのためです。
最近も知人の産科の先生から、お嬢様の不妊治療を任されました。周産期リスクを よくご存知ですので、先生は「年も年だし、すぐに体外受精をしてくれ」ということでしたが、予定をしている間に、結果的に一般不妊治療で妊娠していただくことができました。
不妊治療では、年令は最も重要なファクターです。
「女性に年令のことを言うな」というのは、男性として最も重要なたしなみの一つではありますが、こればかりは是非、ご容赦のほどを。