理事長の中村嘉孝です。
先ほど、ピーナッツを食べていたら、虫歯の治療中でかぶせ物がなくなっている奥歯に、かけらが挟まってしまいました。
さて、福島の原発事故についてですが、「最悪の事態」では具体的にどうなるのか、報道を見ていても、いま一つ、よくわかりません。
要するに、万一冷却ができなくなったら、「どれくらい壊滅的なことが起きるのか」を知りたいだけのことなのですが、報道されるのは、「警視庁の放水車では届かなかった」とか「圧力容器と格納容器の構造」とか、どうでもよい技術的な話に終始しています。
扇情的な発表や報道でパニックを起こさないように自制しているつもりかもしれませんが、「最悪の事態」については、奥歯にものの挟まったような言い方です。
放射能について「『ただちに』健康への影響はない」という一方で、イソジンうがい液については「効果がない上に副作用がある」と針小棒大な発表をするのも、同じくパニックを起こさないように配慮しているつもりなのでしょうが、医学的な知見を正しく伝えているとは言えません。
いまさらのように「安全神話」を批判される原発ですが、そもそも「安全」が、最初から「神話」であるのは自明のこと。
たまたま隕石が原発の上に落ちることもあり得るわけで、「事故は絶対に許されない」などというお決まりの物言いは、理不尽な心情の吐露にすぎず、結局のところ何も言っていないに等しい無責任な発言です。
むしろ、そのような無責任な態度こそが「神話」を作り出してきたとも言えます。
まして、原発を批判しながら停電に文句をいうのは、いかがな事でしょうか。
あっ、やっと奥歯のピーナッツが取れました。
まあ、偉そうなことを言いつつも、私に何ができるわけでもありません。
良い方向に事態が向かうことを、唯、祈るのみです。