前回のNHKスペシャル“女と男”の続きです。
近年、人間の精子の状態の悪化が多く報告されていますが、男と女は他の生物にもあるので、Y染色体の劣化だけなら、人間だけでなく、類人猿等にも精子の悪化が起こりそうなものです。
ところが、実際には違うようです。人間だけが精子の悪化が起こっているのです。
これは、人間以外の生物では個体に起こった精子の異常を次の世代に残しにくい機能が働いているからです。
精子を選別して次世代に伝えているとのことでした。
つまり、通常人間以外の生物には発情期があって、その時期に乱交を行うことにより精子間の競争がおきます。
その結果、より生殖能力の強い精子が受精を獲得するため、その遺伝子が残されてきたとのことです。
ところが、進化の過程で人間は基本的に1夫1妻性となり、個体差による精子の選別はされないため、人間では精子の劣化が起こりやすいとのことでした。
ちなみに、人間の進化とは愛をもってオスが家族を守るとのことです。
そういえば、サルは群れをつくりボス猿がいて、それを中心に集団が構成されています。
子供がどのオスの遺伝子を持っているかは関係なく、メスが子育てをしています。
他の動物では、育児には無関心なオスもたくさんいるようです。