(前回のつづき)
そのほかにも、精子について話題になっていたことがありました。
精子のDNAの断片化についてです。精子の頭部には染色体という遺伝情報が入っています。いわゆる2重螺旋のDNAの配列ということになります。妊娠するためには、実はこれが非常に重要になります。
DNAに異常があれば、なかなか授精できなかったり、授精を確認できても分割が進んでこなかったり、最終的には正常に育たないということになります。
精子や卵子、胚などはある程度DNAを修復したり、自然淘汰でよい状態の精子を選んだりするのですが、それでも、よりよい精子が多くあるほうがよいと考えられます。
精子の断片化を起こす原因は活性酸素といわれています。これは、タバコや精索静脈瘤で増えます。
その発生を抑える薬剤はCoQ10やビタミンC、Eです。
一方、活性酸素は生体内での情報伝達物質としての作用があり、まったくゼロにするのはよくないようです。
ちょうどいい値がありそれを超えるようであれば(閾値)、治療すればよいということになります。