体外受精の結果

体外受精の結果

医師の田口早桐です。

先日、ダイアモンド☆ユカイさんのお話を書かせていただきましたが、また一つ、有名人の体外受精のお話がありました。

8月6日の東尾理子さんのブログから。
抜粋

第一回目の体外受精の結果は、妊娠して…ませんでした。

先生のお部屋で残念な結果を聞いた時「あ~、駄目だったか~まっ、けどしょうがないな~人生すべてに理由あり」みたいに思ってた私に対して「本当にすみませんでした、こちらも死に物狂いで頑張りますので、また次を目指しましょう」って、すっごく苦やしそうな先生の表情とお言葉を聞いて、とても心をうたれました。

これからは体調を整える為に2ヶ月はお休みをして、様子をみながらまたチャレンジする事に。
先生も出来るだけの努力をして下さってるから、私たちも私たちの出来るパートの最善を尽くそうと思わせて下さった先生に本当に感謝します。

言うまでもなく、東尾理子さんはプロゴルファーで石田純一さんと結婚されています。
私はゴルフをしませんが、先月、東尾理子さんの不妊治療に関して週刊誌の取材を受けたところだったので、気になっていました。そして、今回、思ったことが二つ、ありました。

一つは、妊娠反応が出なかったとき、医療者側もすごくストレスを受けているのですが、それが分かってもらえているなあ、ということ。
もちろん、全力を尽くして結果が出ないことはいくらでもあり、仕方ないし、一番ガッカリしているのはご本人なのですが、それを伝えるときの、気持ちといったら。何年やっても慣れることはできません。
できるだけ感情を交えずにお話しようとしていますけれど。以前勤めていた病院では、それが嫌で不妊外来を外してと頼んでいた先生もいました。
私も一度、患者さんにダメだったと伝えたとき、「先生も嫌ですよね、こんなこと伝えるのは。仕事とはいえ可哀想ですね。」と言われて、うるうるきてしまったことが、ありました。

二つ目は、よく言うのですが、ポジティブな態度が大事だなあ、ということ。

「結果はどうあれベストを尽くす」というのは何事にも共通する大切なことだと思います。
プロゴルファーになって、スコアを出す、ということが身についている人は、やはり不妊治療にも同じ態度で臨むのだなあ、と。

そして、そういう人は、周囲の雑音や自身の不安に過度に惑わされることなく、着実に結果につなげてゆきます。

いずれにせよ、東尾さんをはじめ、現在治療を受けられている方たちが、一日も早く新しい命を授かりますように、心から祈っています。