医師の田口早桐です。
連休中の日曜日に、日本産婦人科手術学会が京都で開催されました。
コロナウィルスの影響で様々なイベントなどが取りやめになっている中で、無事開催されたのですが、ほとんどの参加者がマスクをしている状態で、あちらこちらにアルコール消毒スプレーが置いてある、という厳戒態勢。学会ホームページには、発表者もマスク着用可、とあったので、どうなることかと思っていたら、さすがに発表者は私が見る限り、マスクなしで話されていました。
テーマは色々ですが、「ロボット手術」が目玉。
海外からの講演で、世界初の子宮移植による出産を成功させた、Matts Brannstorm先生がスウェーデンから来られました。
Matts先生とは、以前から交流があります。以前オーク会の抗セントロメア抗体陽性の方の受精に関する論文を読んだ先生から、先生の抗セントロメア抗体を持つ患者さんの体外受精で異常受精を減らす方法についてアドバイスを求められて研究交流していたのです。
実は当院では今までかなりこの症例を扱って、経験が蓄積しています。ステロイドや免疫抑制のためのタクロリムスなどの使用法や当院での成績などをお知らせして、参考にしていただいていました。
今回この機会を利用してお会いして、また意見交換しました。
今、当院から提案した内容で良い結果が出そうだということ。ひとまずほっとしました。
子宮移植はどんどん安全に、確実な治療になってきています。日本ではまだまだですが、生まれつき子宮が欠損しているとか、子宮がんなどで子宮摘出を余儀なくされた方にとっては、子供を産める可能性につながる、重要な治療だと思います。