出生前診断

出生前診断

医師の田口早桐です。

新たな出生前診断技術に関して動きがありますね。

新出生前診断、4月開始へ 日産婦が指針策定
2013年3月9日 20時01分

日本産科婦人科学会(日産婦)は9日、妊婦の血液で胎児のダウン症など、3種類の染色体異常を高い精度で調べる、新しい出生前診断「母体血胎児染色体検査」の実施指針を理事会で決定した。
日本医学会に設置した施設の認定・登録機関で審査を今月中にも終え、4月から検査を開始できる見通しという。

国立成育医療研究センターや昭和大など約20施設が既に施設内の倫理委員会の承認を得るなどして準備を進めている。安易に広がれば命の選別につながるとして倫理上の問題が指摘される検査技術が生殖医療の現場に登場することになった。

出生前診断の実態を調査 厚労相方針、4月以降
2013年3月12日 11時43分

田村憲久厚生労働相は12日の記者会見で、妊婦の血液を使った新しい出生前診断が近く国内で始まることを受け、今後検査の実施件数や、検査に伴うカウンセリングの実施状況を調査していく方針を明らかにした。

中略

田村厚労相は「出生前診断全般について、そろそろ一定の範囲の中で(国が)検討する時期にきている」と述べた。
4月以降に研究班を設置、1年ほどかけ聞き取り調査する。

今回、この検査に関して週刊現代の対談もさせていただきました。
改めて思いましたが、何気なく発している自分の言葉で傷つく人や不快に思う人はいないかどうか、意識しておくことは大事だと思います。その上で自分の考えは考えとして言えばいいのですから。
技術が進むとそれだけ議論も出てきます。私は、生殖医療を提供する側ですから、常に「技術」に強い関心があり、近視眼的になりがちですが、周りを見回す余裕を忘れてはいけないと、自分を諌めています。