不育症にはさまざまな原因があります。
妊娠初期の流産の原因の大部分は胎児(受精卵)の染色体異常と考えられており、1回の流産で原因を調べる必要はありません。
ところが2回~3回以上繰り返す流産であったり、1回の流産でも妊娠10週以降の場合では両親のどちらかに原因がある場合があるので検査をする意義はあるといえます。
夫婦の染色体異常に加えて、女性側の要因として子宮形態異常、内分泌異常、血液凝固異常、免疫異常など種々の要因があります。
詳しく調べても異常が見当たらず原因が分からない場合が35~60%ほどあります。
不育症の患者様の50%は胎児の染色体異常を偶然繰り返しただけという報告もあります。
このような場合は特別な治療を必要とせず、不安を取り除いてから次回妊娠に臨めば妊娠継続の可能性は高いと考えます。