オーク会ロゴ
  • メインビジュアル メインビジュアル

Vol.7 (発行:2015年11月4日)

学会情報

オーク会は、不妊治療における最新の情報や技術を得るとともに、当院での研究成果を発表するため、国内外で行われる学会に積極的に参加しています。

71st American Society for Reproduction Medicine Annual Meeting (ASRM): 2015年10月17~21日

71st American Society for Reproduction Medicine Annual Meeting (ASRM)

「A randomized comparison of three different hormone replacement protocols for thawed blastocyst transfer」

凍結融解胚盤胞移植における 3種類のホルモン補充に関するランダム化比較試験。
(Taguchi S, Funabiki M, Hayashi T, Tada Y, Iwaki Y, Karita M, Nakamura Y)

 

「The blastocoele stage and trophectoderm morphology grade predict the pregnancy rate of blastocyst transfers」

胚盤胞移植における妊娠率は胚盤胞腔ステージと栄養外胚葉グレードによって予測できる。
(Funabiki M, Taguchi S, Hayashi T, Tada Y, Iwaki Y, Karita M, Takano T, Amano N, Saji F, Young L, Nakamura Y)

 

「The FGF 23 levels in human follicular fluids in the follicular phase of preimplantation are associated with the aging or quality of human oocytes」

着床前の採卵時における卵胞液中のFGF23 濃度と年齢やヒト卵子の質との相関について。
(Saji F, Taguchi S, Funabiki M, Amano N, Takano T, Young L, Hayashi T, Tada Y, Iwaki Y, Karita M, Nakamura Y)

オーク会不妊ブログより(抜粋)

AMHと妊娠率

卵巣刺激によるIVFを行う前のカウンセリングで、妊娠の確率を知るための、マーカーにAMHが利用できるか?

AMHは小胞状卵胞の顆粒膜細胞から分泌されるので、AMH が高い(が高すぎない)とき、採卵で獲得できる卵子の数が多いことは予想できます。
結果、移植できる胚の数も増えるので、1回の採卵周期による生児の獲得率はあがると考えられます。
すなわち、AMHと発育卵子の数の相関の結果、妊娠率があがるという考え。

AMHが高いと、妊娠率とは相関するか、すなわち卵子の質とは関係するか?
これについては、相関しないという論文が多いのですが、関係するという論文もあり、現在まだcontroversialなようです。

二つ目の論文では、1回の採卵周期での出産率を予想するために、原因、妊娠歴、BMI、年齢、という基礎的因子に、AMHとAFCおよび両者を加えて、出産率予想が向上したかをみています。
それによると、基礎的因子にAMH を追加すると最も予想の正確性があがったという報告です。
これは、AMHが高いと移植できる胚の数が増え累積出産率が高くなったため、と思われます。
また、BMIについてこの論文では、高BMI は卵子の質に影響しているとしています。
確かに、原因不明で、反復不成功の方の中に2ヶ月のオーク式ダイエットで減量後、成功した方も多くいらっしゃいます。(抜粋)

患者様からのお便り

◆妊娠するまでよりしてからの方が大変と女性の先生に言われたことがありますが出産まで続いたひどいつわりと2日かかった陣痛の辛さに本当だなと思いました。
それに比べると育児は楽です。子どもは想像以上にかわいく、体外受精に反対だった主人もメロメロでかわいがっており、迷ったこともありますが、治療して本当に良かったと思っています。

正社員で仕事をしながら会社を休むことなく治療できたのはオークさんじゃないと無理だったと思うので感謝しています。

不妊に関する主なニュース

体内時計ズレ調整で不妊症改善の可能性 阪大などの研究チーム、マウス実験で解明(8/21)

加齢に伴い、体内時計がずれることが不妊症の一因になることが発表されました。
このずれを縮めることで不妊症の改善につながる可能性があると報告されています。
この実験は雌のマウスの体内時計の周期をずらして行われました。
生後2~6ヶ月の雌のマウスでは正常であったが、生後8~12ヶ月(人間でいう30代半ば~40代)の雌のマウスでは性周期不全などの症状が現れたということです。

なお、照明を使って昼夜時間を1対1に調整したところ、症状が改善され、妊娠効率も野生型マウスと同程度に回復したそうです。
体内時計は人間にも備わっていることから、規則正く生活を整えることが妊活の一つにもなりえる、といえるそうです。

着床前スクリーニング 流産減るか研究計画(9/13)

アメリカやヨーロッパの国を始め、アジアでも中国、韓国と認められている着床前スクリーニングの実用化に向けて日本でも関心が高まってきています。

高齢での不妊治療は妊娠しても流産率が高いため、着床前スクリーニングは精神的な安定を求めたニーズにつながっています。

現在、日本産科婦人科学会では着床前スクリーニングによって流産率を下げる効果があるか検証する、臨床研究を計画しているようです。このことを受け、すでに複数のクリニックに「受精卵を調べてほしい」と問い合わせがきていることが報告されました。

Staff紹介

看護師 小池 尚子

看護師 小池 尚子

好きなもの 音楽
趣 味 ライブに行くこと、カラオケ
特 技 どこでも寝れること
メッセージ

一気に冷え込み、体調を崩しやすい季節になりましたが、スタッフ一同、元気良く明るい笑顔でお待ちしております。ご不明な点がございましたら、いつでも気軽にお声掛けください。