オーク会で実施している子宮内膜症外来

子宮内膜症外来

ご予約が必要ですので、来院前に必ずお問い合わせください。

担当医紹介

担当医 北脇 城

北脇城医師写真

専門:女性ホルモンの研究
資格:資格は、日本産科婦人科学会指導医、日本生殖医学会生殖医療指導医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、他
役職:厚生労働省先進医療会議構成員、日本生殖医学会、日本女性医学学会、日本エンドメトリオーシス学会の監事

生殖医療と女性のヘルスケアの診療に従事。特に子宮内膜症の基礎研究と診療で多くの発表を行う。当院は常に先進的な医療技術にも目を向け、できる限り積極的に取り入れ、これまでの経験を生かし、患者さんに寄り添った治療を提供していければと願っています。

子宮内膜症とは

子宮内膜症

子宮内膜とは、子宮の内腔にある内張りの層のことです。つまり、受精卵が着床する場所であり、月経によって剥がれ落ちる膜のことです。この子宮内膜に似た細胞が子宮の外側つまりおなかの中に発生するのが、「子宮内膜症」という病気です。この病巣が腹膜(おなかの内張りの膜)の上に発生したり、卵巣の中に古い血液が溜まって腫れる「卵巣チョコレート嚢胞」をつくったりします。また、もともと子宮や卵巣は腸と接触はしていますが、くっついてはいません。しかし「子宮内膜症」によってこれらが癒着してしまうことがあります。
子宮自体が腫れて大きくなる「子宮腺筋症」や子宮の筋肉の腫瘍である「子宮筋腫」は別の病気ですが、しばしば「子宮内膜症」と同時に発生します。

子宮内膜症

子宮内膜とは、子宮の内腔にある内張りの層のことです。つまり、受精卵が着床する場所であり、月経によって剥がれ落ちる膜のことです。この子宮内膜に似た細胞が子宮の外側つまりおなかの中に発生するのが、「子宮内膜症」という病気です。この病巣が腹膜(おなかの内張りの膜)の上に発生したり、卵巣の中に古い血液が溜まって腫れる「卵巣チョコレート嚢胞」をつくったりします。また、もともと子宮や卵巣は腸と接触はしていますが、くっついてはいません。しかし「子宮内膜症」によってこれらが癒着してしまうことがあります。
子宮自体が腫れて大きくなる「子宮腺筋症」や子宮の筋肉の腫瘍である「子宮筋腫」は別の病気ですが、しばしば「子宮内膜症」と同時に発生します。

子宮内膜症の症状—痛みと不妊

子宮内膜症は月経のある女性の10%がかかっていると言われています。
子宮内膜症にかかっている女性の90%とほとんどの人が「月経痛」を訴えます。70%が月経時以外の「下腹痛」を訴え、その他「腰痛」「性交痛」「排便痛」など痛みの症状を持っています。
もう1つ大きい症状が「不妊」で、子宮内膜症にかかっている女性の約50%に伴います。

上記は主な子宮の病気や症状になります。
他にも様々な疾病や症状がありますので、異変に気付いた際、早めにご連絡・ご相談下さい。

医療法人オーク会 お問い合わせ・ご相談フリーダイヤル

0120-009-345

子宮内膜症の診断

子宮内膜症はおなかの中に発生する病気ですから、本来確実に診断するためには腹腔鏡などの手術が必要となります。しかし現実には簡単に手術をすることはできません。そこで、問診、診察、検査などの所見を総合的に判断して、おそらく子宮内膜症であろうとする場合を「臨床子宮内膜症」とします。この診断精度を高めることが診療の第一歩として重要であることは言うまでもありません。

当院では、まず問診の段階で症状を詳しくお伺いします。その上で診察を行いますが、苦痛が少ないように特に配慮しています。そして、超音波断層法MRIなどの画像診断、血清CA-125値などあまり侵襲が強くない検査を行います。これらのデータと過去の多くのデータベースを照らし合わせて、より高い精度で「臨床子宮内膜症」を診断します。

子宮内膜症の治療

子宮内膜症

子宮内膜症の症状には、不妊、疼痛(痛み)、卵巣チョコレート嚢胞の3要因があり、各々の患者様がどの症状をお持ちかを詳細に分析します。2要因あるいは3要因ともに該当することもあります。

その上で、無治療での経過観察、薬物療法手術療法、そして生殖補助技術(不妊治療)の中から最も適切な治療方針を、患者様と十分にご相談のうえ選択します。

子宮内膜症

子宮内膜症の症状には、不妊、疼痛(痛み)、卵巣チョコレート嚢胞の3要因があり、各々の患者様がどの症状をお持ちかを詳細に分析します。2要因あるいは3要因ともに該当することもあります。

その上で、無治療での経過観察、薬物療法手術療法、そして生殖補助技術(不妊治療)の中から最も適切な治療方針を、患者様と十分にご相談のうえ選択します。

1.不妊に対する治療法

腹腔鏡下手術によって病巣を取り除くことによって、術後の妊娠率が上昇します。したがって腹腔鏡下手術が第一選択となります。これはお腹に穴を空けて、そこから差し込んだ鉗子と呼ばれる棒の先で手術をするものです。腹腔鏡下手術のみにより30%の方が妊娠しています。

これに対して、ホルモンによる薬物療法は子宮内膜症の病巣を小さくし、痛みを和らげる効果がありますが、残念ながら妊娠率を改善することはほとんどありません。むしろ、ホルモン療法によって避妊をしていることにもなるので、治療期間は妊娠を遅らせることになります。

体外受精―胚移植は有力な治療法です。子宮内膜症が原因である不妊の場合には、タイミング法や人工授精などの一般不妊治療は妊娠率を改善しません。できるだけ早期に体外受精―胚移植にステップアップすることをお勧めします。

卵巣チョコレート嚢胞の影響については一概にはいえませんが、サイズが大きく体外受精のための卵胞穿刺に技術的に支障が生じる場合には、事前に腹腔鏡下に嚢胞摘出術(病巣だけを取り除く手術)を行った方がよいでしょう。

2.卵巣チョコレート嚢胞に対する治療法

子宮内膜症は良性の疾患ですが、卵巣チョコレート嚢胞が0.7%の確率で悪性転化して卵巣癌になることに留意しなければなりません。当科では、嚢胞の長径と患者様の年齢・症状とによって、原則として経過観察、嚢胞摘出術、卵巣摘出術の3種類の治療法をご提案しています。

内分泌療法は卵巣チョコレート嚢胞を若干縮小します。このため、嚢胞の進展・再発の予防という意味では効果があります。しかし、内分泌療法は根本的な治療ではありません。これによって妊娠率を回復する効果もありませんし、かつ悪性化のリスクを回避できる証拠もありません。したがって、卵巣チョコレート嚢胞という単独の因子に対しては内分泌療法は選択すべきではありません。

不妊治療が当面の目標である場合には、サイズが大きい場合にはやはり事前の嚢胞摘出術を優先すべきですが、サイズが大きくない場合には体外受精―胚移植を選択します。

3.疼痛に対する治療法

子宮内膜症によってもたらされる痛みには、大別して月経時の痛みである月経痛、月経時以外の下腹部痛や腰痛などの非月経時慢性骨盤痛、そして性交時の深部の痛みである性交痛の3種類があります。

この3種類について痛みの程度を、ビジュアル・アノログ・スケール(VAS)※を用いて評価します。

子宮内膜症は、女性ホルモンであるエストロゲン依存性に増殖・進展するため、閉経に伴ってその多くが自然に治癒します。薬物療法の中心は、この病態を利用した内分泌療法です。GnRHアゴニストGnRHアンタゴニストジエノゲスト低用量エストロゲン・プロゲスチン(LEP)などがありますが、これらにはそれぞれ長所と短所とがあります。

疼痛を緩和するための対症療法として非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)や漢方薬も使用しています。

ビジュアル・アノログ・スケール(VAS)
長さ10cmの黒い線(左端が「痛みなし」、右端が「想像できる最大の痛み」)を見せ、現在の痛みがどの程度かを指し示す視覚的なスケール。

A)低用量エストロゲン・プロゲスチン(LEP) エストロゲンとプロゲスチンを投与することにより、無排卵・無月経をもたらすと同時に、子宮内膜および子宮内膜症組織に対する直接作用により組織の脱落膜化をもたらします。
LEPには月経痛を和らげる作用、および経血量(月経時の出血量)を減少させる作用があるため、月経痛だけを有する場合には特に有効です。しかし、月経痛以外の慢性骨盤痛や性交痛に対しては緩和効果が乏しいため、この場合には他の治療法を選択します。
LEPには、21日間服用し、7日間休薬(あるいはプラセボ)するよう設計されている周期投与法と、2~3ヶ月間連続的に服用して、その後に消退出血を起こし、再び連続投与を行う連続投与法があります。連続投与法は、月経の頻度を減らし、月経の時期を予定に合わせて調節することができる利点があり、疼痛緩和作用もより効果的です。
B)ジエノゲスト ジエノゲストはプロゲステロン受容体に強い親和性と選択性を有します。強い黄体ホルモン活性と抗アンドロゲン作用をもちながら、経口投与可能というユニークな合成プロゲスチン製剤です。

ジエノゲストは、子宮内膜症性疼痛に対して強い抑制効果を有します。低エストロゲン症状の副作用が少ないため、長期投与が可能であることが利点です。
C)GnRHアゴニスト(リュープロレリン)、GnRHアンタゴニスト(レルゴリクス) 子宮内膜症の内分泌療法の中心であるGnRHアゴニスト、GnRHアンタゴニスト療法は、下垂体ゴナドトロピン分泌を抑制することによって、二次的に低エストロゲン状態を作り出し、これによって病巣を効果的に退縮させます。

副作用は主として低エストロゲンによってもたらされる、冷えのぼせ、手足の冷感、うつ症状、骨塩量の減少などですが、多くの場合は一時的であり軽症です。

GnRHアゴニスト、GnRHアンタゴニスト療法はよく効きますが、副作用の防止のため一般に6ヵ月を目途として終了します。しかし、これにより完治することはなく、投与終了後には多くが再発します。そこでGnRHアゴニスト、GnRHアンタゴニストによる抑制効果を維持するために、長期内分泌維持療法を行うことがあります。これは6ヶ月のGnRHアゴニストまたはGnRHアンタゴニスト投与後に引き続いて、低用量エストロゲン・プロゲスチン(LEP)、またはジエノゲストを長期間にわたって投与し続ける方法です。これにより副作用を抑えつつ、病巣の再燃や症状の再発を長期にわたって防止することができます。
D)その他の内分泌療法 このほか、レボノルゲストレル放出型子宮内システム(LNG-IUS)、ダナゾール、アロマターゼ阻害剤などがあり、症状に応じて使用しています。

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銀座院は不妊治療のみの取り扱いになります。

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