子宮卵管造影検査は、「卵管が通っているかどうか」「子宮の中(内腔)の形が正常であるかどうか」「卵管の周囲に癒着があるかどうか」を調べる目的があります。
子宮は精子と卵子が出会う場である為、自然妊娠やタイミング法、人工授精での妊娠を目指す場合は卵管が通っているという事が必須条件になります。
卵管は子宮の左右両側にありますが、もし両側とも卵管が詰まっていたら、受精することができなくなるので自然の妊娠は不可能となります。
子宮卵管造影の結果次第でその後の治療方針が全く変わってしまうので、一番初めにやっておいた方が良い検査のひとつと考えています。
子宮卵管造影とは、子宮入り口よりチューブを入れ、チューブから液体(造影剤)を注入し、その広がる様子をレントゲン写真と同時にモニターで見る検査で、主に以下のことが分かります。
①卵管が通っているかどうか
②子宮の中(内腔)の形が正常であるかどうか
③卵管の周囲に癒着があるかどうか
卵管は子宮に付属する臓器で精子・卵子の通り道であり受精の場となります。
この検査の施行中及び終了後、人によっては月経痛のような痛みが数時間続くことがあります。
また、この検査により今後の治療方針を決定する上で重大な情報が得られます。
子宮卵管造影を受けられただけで、このうち何人かの方は検査を受けられたことによって少し通りの良くなかった卵管が、よく通るようになり妊娠されました。
検査は月経開始日から10日以内、出血が完全に止まってから行いますが、医師の判断で他の時期に行う場合もあります。
月経開始日から検査終了まで性交渉はもてません。
卵管造影検査(HSG)で明らかな卵管閉塞のある方で卵管以外に異常がない方は、体外受精(IVF)が適応になります。